2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

大切な友よ

何故にあなたはそんなに変わり果ててしまったのかもう あのほがらかで真っすぐなあなたはいないどこにもほんのカケラさえも 無い見当たらない 悲しくて涙がただれる私のせいか誰のせいか帰らぬ時間を懐かしみ愛おしんでもそれも虚しく 何故にあなたはそんな…

深海の謎ほどに

ドキドキドキッ…ではなく、バリバリバリッ…と胸内が激しく音を立てた。 巨大虫に喰い尽くされたかのよう残りカスと化した私の心は大半あの人に持ち去られた 返さなくていい ほんのこれっぽっちとなった小さな小さな私の残骸は存外居心地もよくけれど失くした…

忘れたわけではありません

忘れたわけではありませんですが…ですが貴方への思慕はもはや遠き日の一番星記憶の彼方で冴え冴えと光放つもののそれは思い起こそう と苦心した時だけの瞬き 忘れたわけではありませんそれは単なる言い訳でしょうか 今日この日をひとり部屋で過ごすのも下手…

苦笑。

明るく朗らかに言葉を紡ぎ合うより黙りこくって並び歩く方を選びたい 優しげなあなたと二人でいる貴重なひと時なのに何故か言葉が邪魔になる 目さえいらない何も見たくない手探りで暗闇をつたい歩くあなたとならばあなたとならば 苦笑。 何も始まりもせずか…

君の出番だ

甘き おとめよかろうじて世に存在す「明日は我が身」を明らかにすべく私は 過去の未来の現し身か今 わざとばかりに微笑まん 辛き成年よ優しげな木の葉のせせらぎに一重のまぶた眩しげに細め三重八重のバラの棘にてその手首を切ん 大人なる 我が身よ老いを追…

道行は果たして

暗い暗い暗い濃灰色の雲間からようやくひと筋の陽が 待ちくたびれて眠り込むその寸前に やあ やっと来たねよくたどり着いたねよろしくよろしく 握る両手はひたすら暖かく微笑む顔は夢の如く柔らかく …待っていたよ君を出会う前からずっと そんな手ぬるい歓迎…

まばたきの合間に

まばたきの合間に日よ過ぎろ時よ流れろ苦しみのたうち回るそんな経緯はいらないお気楽な結果だけが欲しい振り向いたら全てが終わりまた始まっていたカレンダー1枚めくるように 経緯こそが人を育てる そうも言うだが今はせめて今はどうか今は 雨止み陽が照る…

しぶとく生き続けてやる

こんな運命を誰が望んだだろう真っ逆さまに落ちてゆく底の無い奈落のよう小さく叫んでも声は反響することなく風と共に空気に吸い込まれてゆく 儚い余韻さえ残さぬそれはあの時の不意な笑みにも似てひたすらそら恐ろしくなるんだ あなたはあの時何を心に思っ…