やがて時は来る

 

 

経ってしまった長い年月が
きみを責める
柔らかいシフォンのリボンで
甘噛みのように
ぐるぐる巻きにされ
飼い殺しの如く
中途半端に見動ける苦痛

逃げないし目を瞑らない
だけどこの手は
燃えさかる炎の中

忍び泣き
足元に溜まる涙の渦

すべて錯覚さ
今までの苦悩  皆
いくら望んでも
時は巻き戻らない

やがて枯れ果てた地の底から
ひょろりと一輪が咲き誇るだろう